5/07/2018

ほんだい

 私の大っっっっ嫌いな例の二国が主役になって押し付けられた今世紀最大の茶番とかを書きたいところですが、これはバイク屋さんのブログですので身分をわきまえて今日はたっぷりバイクの話を。

  ようやく戻って来られたシフトの不調で入庫のPANは作業完了しました。
  遠いのに車検を依頼していただき、恐縮の46WLさんが入庫なので早速コチラを。

 車検+オイル交換や、車体点検・整備のリクエストをいただいたのでこの機に覚えていただきたいプライマリーチェーンの調整手順を。
 これはRUMBLEのやり方ですので説明足らずや、間違いがあるかと思います。 RUMBLEのお客さま以外は参考にしないでください。

  まずはプライマリーカバーのインスペクションカバーを開けてプライマリーチェーンのコンディションをチェック。
 一か所ではなく数か所で見てください。
  朝の人に向けての指ではないです。
 張りのチェックと同時にチェーンについているオイルの量を見て、必要であれば供給量を増やすなり、減らすなりの対策をします。  指に付くオイルが少ないと感じたので今回は微量ですが供給量を増やしました。
  供給量の調整はこのスクリューでやります。
 水道の蛇口と同じで、時計回りに回せば供給量が絞れます。 増やしたい場合は当然その逆です。
  ではプライマリーチェーンの張り調整です。 まずはミッション下部にあるマウントナット、この車両は46なので3個です。 を外すのではなく緩めます。 アーリーモデルは縦の2個のみです。
  これがアジャストスクリューです。 これを締め込めばミッション本体が後方へ引っ張られてプライマリーチェーンが張られて、緩めればミッションが前方へ移動してプライマリーチェーンが緩むという構造です。
 プライマリーチェーンに限らずチェーンを張るときのコツは、緩めたマウントナットを締め込むと、チェーンはなぜか張られていく傾向があるので、気持ち緩いかな?おかしいな?変だな?と稲川さんのマネでもしながら緩めで止めておいてマウントナットを締め込みながら様子を見ます。 この時も必ず1か所ではなく数か所で。 全周に渡って遊びの無い箇所が絶対にないように心がけてください。
 もしも締めあがってしまったり、緩すぎた場合はめんどくさがらず、再度調整し直して適正になるように何度でもやり直しましょう。

  ヘタクソな図で申しわけ💗  真ん中の円、トランスミッションを矢印のように後方へ動かしてA距離を広げてプライマリーチェーンを張るという事はトランスミッションとリヤタイヤの距離Bが縮まることとなり、結果ドライブチェーンがたるんでしまいます。
  ですのでプライマリーチェーン調整の際は必ず合わせてドライブチェーンの確認も。
  ほぉ~~らこんなにダルンダルンです。

 ではドライブチェーンを張っていきましょう。
  アクスルナットは緩めるだけでなく、完全に外してしまいます。
  ロックプレートも外したら、このでっかいナットは緩めるだけでOKです。
  黒いレンチが掛かっている奥のアジャストスクリューがなるべく動かないように手前のロックナットを緩めます。
 で、アジャストスクリューを締め込んでリヤホイール自体を後方へ動かしてチェーンを張っていくのですが、これも数か所で張りの確認をすることや、バッチリになるまで何度でもやり直すという手順はプライマリーと同様です。
  当たり前ですが、このナットは高トルクでがっちり締め込みます。
 このフレームとバッキングプレートとの関係には逆らえませんので、左右のアジャストスクリューの突き出しをノギスで揃えることはそれほど有効な手段とは思えないような気がします。 このナットを締め込むと・・
  このようにアクスルシャフトの反対側が収まる位置に自動的に引っ張られてしまうので。
 あとはこのレフトサイドのアジャストスクリューがアクスルシャフトへ当たるところまで締め込んでロックします。
 フレーム修正がある程度のレベルで出来ていればこの手順でチェーンラインは出るハズです。
  フレームのアライメントが疑わしい個体でチェーンラインが心配であれば(写真逆さまでスミマセン)このように頭を逆さまにして下からのぞき込んでリヤホイールを回転させるとあくまでもおおよそですが、チェーンラインの確認ができます。
  ロックプレートをはめてアクスルナットをしっかり締め込みます。
  まだまだ終わらせてあげません!
 リヤホイールが後方へ移動したという事はこのベルクランクへ繋がれたリヤブレーキロッドの調整が必要となるからです。
  ここへ繋がっています。 効きの悪い個体で、かなりシビアに調整されている場合、リヤホイールを後方へ移動したことによってブレーキを引きずってしまっている状態になる恐れがありますので確認・調整します。
  ま~~だ許してあげません!!!
 ↑の理屈と同じく、トランスミッション本体を後方へ移動したという事は、このシフトロッドの調整も必要となります。
  ミッションの移動量にもよりますが、最悪の場合1速や3速へシフトできないなんて事態にもなりかねません(ホントすよ)
  ここで調整します。
 今回はミッションを後方へ動かしたのでこのロッドは当然長くなるように調整して完了です。
 厳密に言うとリヤブレーキスイッチの点灯するタイミングや、クラッチケーブルの調整も必要となるのですが、チェーンの張りの調整ではこの2点に影響が出るほどの移動量ではないと思いますので今回は割礼いたします。

ついでにこれも質問の多いミッションオイルの量です。
 ジッフィースタンドで車体を保持している状態で、このひょっとこの口からミッションオイルの油面がこのように見えてしまう場合は入れすぎと考えています。 車体を地面と垂直にしてこの状態でMAX、なんなら垂直から徐々にキック側へ傾け始めてこの状態になるくらいで良いと思います。
 もちろん、極端にオイル漏れの多い個体や、これからロングツーリングへ行く前など諸所ありますから絶対ではありませんが、この穴から見える心もとないオイル量でも、トップカバーを開けてミッションを作動させると驚くほどオイルが全体に攪拌されるので入れすぎるのは漏れを助長するだけであまり意味がないとRUMBLEでは考えているのでRUMBLEのお客さまはこれを参考にしてください。 あとは私が責任持ちます。

 46WLさんは他整備完了であとは車検を受けるだけになったので、これから業者さまのPANエンジンに取り掛かります。
 何かしら反響があればこんな感じのブログもやっていこうと思いますのでリクエストなどあればコメントでもしておいてください。

 冒頭で誰も得しないことを書いてしまった事を少し軽率だったかなと思っていますが私は日本人なので申しわけありません。


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